具体例を挙げます。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ベートーヴェン「ピアノソナタ第17番 テンペスト ニ短調 op.31-2 第3楽章」
譜例(PD作品、Finaleで作成、87-90小節)
ここでは点線カギマークで示した4音の繰り返しで
成り立っています。
一方、sf は各小節頭についていますね。
つまり、
音型的には繰り返しの始点がずれていくのに
sf は各小節頭についていることで
「時間経過にしたがって、リズムの感じ方の変化が生じていること」
これがポイント。
2種類のリズムが同居している
一種の「ポリリズム」です。
43小節目以降と作曲法的には似ていますが、
「43小節目以降はポリリズムになっていない」
という点で異なります。
そういったこともあり、
87-90小節では
sf を明確に表現すると
作曲の意図を際立たせることができます。
今回取り上げたような内容は
作曲法としては高度なものではないので、
比較的多くの作曲家が取り入れています。
「隠し込められたリズムを見抜く」
という視点も
譜読みでは大切にしましょう。
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