【ピアノ】弱音高速パッセージは、どこよりもしつこく練習しておこう

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♬ 弱音高速パッセージはなぜ難しいのか

♬ その演奏ポイントが知りたい

 

こういった内容を解説します。

 

 

あらゆるテクニックの中で難しいもののひとつが

「弱音による高速パッセージ」

であることは間違いありません。

例えば、以下のようなもの。

 

ショパン「革命のエチュード」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、73-77小節)

 

弱音による高速パッセージというのは

「音の欠け」が生じやすい。

音の欠けは、音のミスと同じくらいもったいないもの。

弱奏だと、欠けがとにかく目立つのです。

 

例えば、譜例のところは

革命のエチュードのなかでも

もっとも難しいところだと感じます。

そうは聴こえませんが…。

成功のカギは最後の1P

 

 

きちんと弾くためには

正直、しつこく練習するしかないのですが、

演奏上のポイントはあります。

 

まず、

「指を上げすぎずに、弱音だけれども深くタッチしていく」

という部分を意識すべき。

深いタッチでも弱音は出せます。

むしろそれが弱音であり、

うわべだけでかすったような音は弱音とは言えません。

そして、

弱奏では全般的に

粒の不揃いも目立ちがちなので

指を上げすぎずに音色をそろえていく意識が

重要となってくるわけなのです。

 

こういったテクニックを意識しながら

「ゆっくり練習(拡大練習)」

をていねいにこなします。

 

(再掲)

また、

「この譜例のところを演奏するのであれば」

という観点でも

もう少し見ていきましょう。

 

こういったところでは

左手のパッセージを「一本の線」にしたいわけです。

したがって、

右手に余裕のあるところはありますが

原則両手で分担しないほうが

仕上がりは音楽的になるでしょう。

 

譜例のところではダンパーペダルを使いませんし、

音が欠けたりとボロが出ると

音響がなくなって空っぽになってしまう。

そこで、

万が一の場合に備えて

どの拍の頭の音からでも復帰できるように

練習しておくと安心です。

そのためにできる練習方法として

「拍頭止め」というメニューがありますので

以下の記事を参考に

是非取り入れてみてください。

区切る!速いパッセージの具体的な練習方法 〜拍頭止め〜

 

弱音高速パッセージは、

どこよりもしつこく練習しておいて損はありません。

 


 

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この記事を書いた人
タカノユウヤ

ピアノ音楽(ピアノソロ、ピアノが編成に入った室内楽 など)に心惹かれ、早何十年。
ピアノ音楽の作曲・編曲が専門。
物書きとしては楽譜だけでなく文章も書いており、
音楽雑誌やサイトなどでピアノ関連の文筆を手がけています。
Webメディア「大人のための独学用Webピアノ教室」の運営もしています。
受賞歴として、第88回日本音楽コンクール 作曲部門 入賞 他。

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