■取り組んでいる作曲家が作った “ピアノ曲以外” も聴こう
♬ まずは弦楽四重奏から
「交響曲」は作曲家の代名詞とも言える重要な作品ですが、
オーケストラということもあり編成が大きい。
初めて聴くのはもう少しシンプルな作品でもいいでしょう。
そこで、まずは「弦楽四重奏」を聴いてみることをオススメします。
とりかかりの時期はこれだけでOK。
ほとんどの作曲家は弦楽四重奏を残しています。
この編成では、
その名の通りほとんどの箇所が「四つの声部」で書かれているので、
ピアノ曲のときと近い感覚で聴くことができます。
選曲のポイントは、
「作品番号が若い作品から聴いてみる」
ということ。
作曲家によっては
作品番号が若いからといって
必ずしも早い時期に書かれた作品になっている
というわけではありません。
しかし、全体的な傾向としては、
「作品番号が若い作品のほうが聴きやすい」
という特徴があるからです。
例えば、
ベートーヴェンの
「初期ピアノソナタ」と「後期の31番、32番」
あたりを思い出してみても
同様のことが言えますね。
♬ 今取り組んでいるピアノ曲と同時期に書かれた作品もチェック
先ほど、
「弦楽四重奏から聴き始めよう」
と書きましたが、
何曲か聴いたら
しだいに弦楽四重奏以外にも目を向けてみましょう。
そのときには、
「今取り組んでいるピアノ作品と同時期に書かれた作品」
これをチェックすべき。
「作品番号が若い作品から聴いてみる」
というのは、
あくまで
「聴くべき楽曲がまったく決まっていない場合」
のこと。
「今取り組んでいるピアノ作品と同時期に書かれた作品」
を探っていく場合には
後期の作品をみるケースもあると思います。
例えば、
ショパン「ポロネーズ 第7番 幻想 Op.61」を練習しているのであれば
「チェロソナタ op.65」を聴いてみる、
などといった方法を試してみましょう。
♬ 余裕が出てきたら作曲家の作品を「時代別」にたどっていこう
もし余裕が出てきたらで構いませんが、
作曲家の作品を「時代別」にたどっていくと
その作曲家のことがよくわかってきます。
例えば、
日本の作曲家「武満徹(1930-1996)」は
作品を発表し始めた50年代の作風、
国際的に有名になった60年代の先鋭的な作風、
70年代末あたりからの作風、
それぞれが大きく異なります。
一方、(詳しくはこの記事では書きませんが、)
それぞれの時代の作品をたどっていくと
作風が異なるとはいえども
共通点も多く発見できるのです。
こういったことは
作曲家の作品を時代別にみていくことで
はじめて知ることができるものです。
今取り組んでいるピアノ曲を作った作曲家のことを
今よりもっと深く知るように心がけていきましょう。
今回ご紹介した3つのポイントより
まずはひとつだけでも構いませんので
トライしてみてください。
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