【ピアノ】作曲家自身が編曲したオーケストラ版は、最高の教材

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本記事では、
「原曲のピアノ作品を、作曲家自身がオーケストレーションしたスコア」
について話題にしています。
ピアノ学習に取り入れると、とても良い教材になります。

 

原曲のピアノ作品を

作曲家自身がオーケストレーションしている作品は多くありますが、

その中でもラヴェルの以下3作品は有名です。

♬ 亡き王女のためのパヴァーヌ
♬ マ・メール・ロワ
♬ クープランの墓

オーケストラ版を聴いてみたことはありますか?

 

反対に「ラ・ヴァルス」などは、

オーケストラ作品が原曲で

のちにラヴェル自身がピアノ編曲しています。

 

今回は、

ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」

を例に挙げます。

この作品は、

1899年、ラヴェルがパリ音楽院で勉強している間に作曲した作品です。

1910年には

「ラヴェル自身が編曲したオーケストラ版」も誕生。

”ラヴェル自身が編曲している” という事実が重要です

 

以下、一部分だけですが

オーケストラ版を参考に

ピアノ版の演奏解釈について考えてみましょう。

 

ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ(ピアノ版)」

譜例(PD楽曲、Finaleで作成、曲頭)

オーケストラ版では

譜例の下段は「チェロとコントラバスのピチカート」で演奏。

(ファゴットが、その余韻を担当しています。)

したがって、

ピアノ演奏においても

そのようなサウンドをイメージするといいでしょう。

 

「指先をしっかりさせた上で、軽く突く」

このようにすると

ピチカートのような「芯がある弱音」を出すことができます。

「ボソ…」ではなく

「ポンッ」という音がしますので

短く切りすぎずに、余韻も意識するといいでしょう。

 

「作曲家の意志がしっかりと反映されている」

という意味で、

作曲者自身が編曲しているオーケストラスコアの価値は圧倒的。

もちろん、

すべてをピアノ版に反映させる必要はありませんが

積極的に活用すべきであり、

最高の学習教材になります。

 

オーケストラスコアには

「移調楽器」や「独特の記譜をする楽器」もありますので

もし仮にあなたが

今までピアノ曲の楽譜だけを読んできたのでしたら

読譜に対する少しのハードルはあります。

しかし、

すべてを精密に読む必要はありませんし

「こういうパッセージは、どんな楽器が担当しているのかな?」

などと思いながら眺めてみるだけでも、まずは充分です。

 

今後、可能な限りオーケストラ版も参照できると

必ずピアノ学習の役に立ちます。

 


 

【補足】

オーケストラスコアを読むための入門書を

紹介しておきましょう。

以下の書籍は

重要な内容に厳選された上で

非常に簡潔に書かれているため、

入門者に適しています。

 

◉ スコア・リーディングを始める前に ~ピアノからオーケストラまで~ (楽器・楽譜の色々)

 

 

 

 

 

 

一部の音楽大学でも、

作曲科や指揮科以外の学生が

スコア・リーディングを学ぶための教科書にしている

やさしい入門書となっています。

定評のある一冊です。

 


 

Amazon著者ページ
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