具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
ブラームス「4つの小品 第3番 間奏曲 Op.119-3 ハ長調」
譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、41-44小節)
f と書かれたところからの1小節半に注目してください。
突然挟み込まれてきた即興的な要素をもつ部分であり、
dolce で歌われていた曲想が
意外性をもっていきなり表情を変えます。
一種の作曲家の遊び心ですね。
曲頭から書かれている
「Grazioso e giocoso(優美に楽しげに、優雅さと遊び心)」
というのがすべてを物語っているかのよう。
このような即興的なところでは
真面目に弾いてしまわず、
スケルツァンドのような気持ちで
軽さをもって弾き分けるといいでしょう。
譜読みのときに
「ここは何だか即興的だな」
などと勘がはたらくかどうかがカギ。
この楽曲では後に
「もっと長大な単位にまで拡大された即興的なパッセージ」
も顔を出します。
今回はブラームスの作品を例に出しました。
ちなみにプーランクは、
上記譜例のような
正統さの中に不意に諧謔的なパッセージを挟み込んでくる達人です。
という記事で解説しているので
あわせて参考にしてください。
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