以下の譜例における
カギマークで示した2箇所を見てください。
譜例(PD楽曲、Finaleで作成、42-50小節)
譜例へ書き込んだ運指は
ヘンレ版に書かれている運指をもとに
筆者のほうで全運指をふったもの。
どちらも3度の動きで下行してくるパッセージで
単純そうに見えますね。
しかし、これらのところを
少ない情報のみで運指付けしなくてはいけないとなると
結構迷ってしまうのではないでしょうか。
この楽曲の場合は
ヘンレ版やらあらゆる版にある程度の運指が書かれていますが、
特に近現代の作品の場合は
すべての運指を自分で考えなくてはいけないケースも
多々出てきます。
そんなときに力となってくれるのが、
譜例のような
楽譜に運指が書かれている作品を使って積み上げた知識量の多さ。
楽曲によって最適の運指というのは変わってくるので
ある楽曲で使った運指を
必ずしも別の楽曲で使えるわけではありません。
しかし、
「こういった音型では、このような運指のさばき方をすれば弾けるかも」
という予測を立てられるようになってくると、
別の楽曲でもそれを参考に運指付けしていくことができます。
何を言いたいのかというと、
「この楽曲で書かれている運指を参考に、引き出しを増やそう」
という意識をもって
どんな時代の作品も学習すべきだということ。
ただ単に考えずに書かれている運指を使うのではなく、
「こういった音型では、このような運指のさばき方ができるのか」
ということをいちいち腑に落としながら
書かれている運指に目を向ける時間をつくってください。
工夫しながら楽曲数を重ねれば、必ず運指に強くなります。
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