複数人から訊いた話から
ドイツとフランスにはピアノ専門教育に
大きな違いがあることがわかってきました。
あくまで傾向の話ではあるのですが、
「ドイツに比べるとフランスの方が、”良くないところを無くしていく” という指導をする傾向が強い」
と感じました。
また、
フランスで学び、
のちに作曲やピアノを教えた
著名な作曲家 故 三善晃先生のレッスンは
「良いとされないところを徹底的に直していく」
という考え方に基づいた内容だったようです。
やはり、フランス系統の教育を受けた先生は
比較的この考え方の教育者が多い印象です。
「楽曲分析(アナリーゼ)」の書籍を見ても
ドイツの書籍とフランスの書籍では
傾向に違いを感じます。
ドイツの書籍では、
重要なところを取り出して、
「ホラ、ベートーヴェンってこうなってるでしょ?」
というように
ザクっとつかみ取りしたような解説が目立ちます。
一方、フランスの書籍では、
論文のようなタッチで
もっと精密に核心を突いていきます。
もちろんすべてに当てはまるわけではありませんが
傾向はつかんでいるはずです。
ただ、これってどちらがいいかというと
それは決められないことなんです。
精密さで言えばフランスのものに軍配が上がりますが、
ドイツ的な分析も実用的です。
実際に筆者自身が分析をする際にも
ぎっしり研究された論文を読むよりかは
その楽曲について大まかに注目するべきところを
拾って行った方が
実際の音楽には活かせると実感しています。
文章には
「どこを目指して、何のために書かれているのか」
という違いがあるので
論文というのは実用さとは別の方向に向かっている文章なんです。
音楽に関しては
ピアノ指導はもちろん、楽曲分析などでも
あらゆる考え方が可能なので
国による違いをもっと調べてみるのもいいですね。
例えば、ピアノ入門用教材の傾向をながめたり…等。
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