具体例で見てみましょう。
楽曲が変わっても基本的な考え方は応用できます。
譜例(PD楽曲、Sibeliusで作成、94-97小節)
95小節目から96小節目へかけて
メロディの音域が上昇していくので
少し膨らませたくなりますが、
別の解釈もできます。
calando が書かれていますね。
モーツァルトの時代の calando は、
テンポは下げずにダイナミクスのみ下げていく
テンポは下げずにダイナミクスのみ下げていく
というのが有力であると音楽学で言われています。
それはさておき、
calando というのはただ小さくするというよりは
力がクゥーって抜けていくような印象。
譜例のところでも
ちょっと力無くなっていく感じで
f のところで
「しっかりせいっ」
と気合いを入れられているように感じるのは
筆者だけではないと思います。
モーツァルトの人間味が表れているのではないでしょうか。
このように考えた場合、
メロディの音域が上昇していくところで頑張らないでおき
subito f までずっと calando のニュアンスを踏襲する、
というのも
ひとつの解釈としてアリでしょう。
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